「三世代プログラミング」カテゴリーアーカイブ

三世代プログラミング講座について講演しました

東北総合通信局主催の「ICTフェア in 東北」で、シニアプログラミングネットワーク代表の小泉勝志郎が講演をしました。

2019年にみやぎ三世代プログラミング協議会として総務省の地域ICTクラブ事業の一環として行った講座の内容です。

障害を持ったアーティストの皆さんによる作品に命を吹き込むことをテーマに、ITに不慣れなシニア層でも操作ができるような配慮を踏まえて、小中高生がプログラミングに挑戦しました。

この講座は「講師を育てる」ところから始めるのが特徴。

講演でもその流れ、そしてそこでの工夫内容をかなり細かく話しています。

12/25までYouTubeで見ることができますのでぜひご覧ください!

https://youtu.be/0KC5nEI7DQ0

地域ICTクラブでの講座

みやぎ三世代プログラミング協議会では2ヶ所の地域ICTクラブを設立しました。

東北高校を会場とした「仙台シニア&ジュニアICTクラブ」。

アート・インクルージョンを会場とした「アートICTクラブ」

東北高校会場「仙台シニア&ジュニアICTクラブ」の受講生は高校生19名、シニア1名の全部で20名。

アート・インクルージョン会場「アートICTクラブ」では小学生2名、保護者1名、シニア2名、障害を持ったアーティストの方1名の全部で7名。人数は少ないけどかなり幅広いですよ!

学ぶ内容はScratch+microbit。

テキストもアート・インクルージョンのアートを素材として使っているんです。

Scratchの基礎を学ぶ授業でも、アート・インクルージョンのキャラクターを利用!ちなみにこの「えっちゃん」、小学校の教科書でお馴染みの「なまえをみてちょうだい」の主人公えっちゃんにインスパイアされたキャラクターだそうです!

そして、micro:bit。センサーがあると作るものに幅が広がります!

ところで、どちらの会場の写真にも黒いディスプレイが写ってることに気付きましたか?

これは講座で話した内容をUDトークというアプリでリアルタイムで字幕にしているのです。

受講生からも評判が良かったです!事前に単語登録ができるので、人名も正確に変換できます。誤変換が起きる箇所は当然ありますが、固有名詞が変換されていると大体の内容は推測がつきますし、何より字幕もリアルタイムで手動修正をかけることができます。

人名が変換されるので、受講生が面白がって名前を叫んでノイズが記録されるところもありましたがw

このように基礎知識の講座を進めた後に、後半ではオリジナルアプリの作成に移っていきます。

また、講座にはなんと大分からの取材も!

全国から注目されてありがたいですね!

アイディアワークショップ

今回の講座では後半からオリジナルアプリの作成になります。

オリジナルということは独自のアイディアを出さなければなりません!

そこで、講座内で行ったのがアイディアワークショップ!

オリジナルのアイディアを生み出すためのワークショップです。

実はこの手法はシニアプログラミングネットワーク代表である小泉には縁の深い手法。東日本大震災からイベントで使用しています。

プログラミング教育関連でも使っています。Appleの社長からWWDCに呼ばれたり国連でスピーチしたりした若宮正子さん、この若宮正子さんに「年寄りが若者に勝てるゲームを作ってください」と言われて行ったアイディア出しの手法でもあるんです。

アイディアワークショップから世界で報道された「hinadan」のアイディアが出たわけです。

このアイディアワークショップを講座内でも行い、オリジナルアプリのアイディアとします。

お題となるのは当然今回のテーマであるこちら。

このアート・インクルージョンのアートを「どう動かすと面白いか」というところから発想を広げていきます。

発想を広げる際に役立つのがスピードストーミング!

写真のように対面になり、3分1セットでお互いのアイディアを話し合います。これを人を入れ替えて繰り返します。

ここでは「パクリ推奨」!最初の段階でアイディアが浮かばなくても他の人のアイディアに乗っかることができるんです!

そして、元は同じ人が出元のアイディアでも複数の人と話し合うことで違うアウトプットになります。

さて、実際に上がったアイディアがこちらです!

中々バリエーションに富んだ面白いアイディアですね!

これがこれからアプリになっていきます!

メンター(講師)の育成

‪みやぎ三世代プログラミング協議会ではメンター(講師)を募集し、育成講座を行いました。講師を育成し、その講師の皆さんに講座の講師をやっていただくのです。

講師の育成もできるようにすることで!地元に根付く仕組みになっていくわけですね。

会場の一つとなる東北高校の先生方、元中学校技術科教諭、宮城大学の学生と多くの方が集まってくださいました!宮城県生涯学習課の方も参加されて賑やかな雰囲気です。

今回の講座ではScratch+micro:bitで行います。メンター希望者には学校の先生が多いこともあり、技術的な基礎から含めて3回のメンター育成講座を行いました。

内容はこのような形です。

  • Scratch基礎
  • micro:bit基礎
  • 講座の進め方ディスカッション
  • 模擬講義&レビュー

講師育成講座の最終日には講義の進め方についてのディスカッションと、模擬授業を行っています。

模擬授業の講師は東北高校で数学を教える岩渕先生。‬

‪実際に講義をやってもらうと!説明が抜けがちな場所とかも分かりますね。‬

全員に模擬講座をやってもらうことはさすがにできませんが、他の人の授業を見るのも大きく勉強になるところです!

‪講座本編も東北高校では定員10人のところに19人の申し込みが来る人気ぶりでした。

三世代プログラミング講座キックオフ!

2019/10/6に三世代プログラミング講座のキックオフを行いました。

定員ピッタリの20名が参加。高校生から70代まで幅広い参加者でした。

今回のテーマは障害を持ったアーティストのアートに生命を吹き込むこと。

アート提供のアート・インクルージョンさんから普段の活動やそこで作られるアートの話をしていただきました。

また、三世代プログラミング講座の企画を担当し、シニアプログラミングネットワーク代表でもある小泉勝志郎から今回の講座のコンセプト紹介、そしてキックオフの目玉であるプログラミング体験へ。

プログラミング体験にはHour of Codeを用いました。

このHour of Codeは今回の講座で用いるScratchと同じくビジュアルプログラミングを学ぶもの。

Scratchは自分の作りたいものをビジュアルプログラミングで作っていく形ですが、Hour of Codeはパズルゲームをビジュアルプログラミングで解いていくような形式。

まずは操作に慣れてもらうのと、プログラミングの楽しさに触れてもらうためのものです。

参加した皆さん非常に楽しんでくださり、その後の受講へもつながりました!

三世代プログラミング講座について

総務省の地域ICTクラブ実証事業として三世代プログラミング講座が始まりました。

この三世代プログラミング講座は障害をもったアーティストの方が作成したアートに命を吹き込むことがコンセプト!

障害をもったアーティストの作品を、講座で学ぶ中高生がプログラミングで形にし、高齢者にも使い勝手良く使えるよう高齢者がレビュー、そして宮城県生涯学習プラットフォームのプロトタイプ事業となると言うもの。盛りだくさんの内容ですね!

しかも、本事業ではメンター(講師)を育成して、そのメンターが講座を行います。

このために、複数の団体が手を合わせて立ち上がったのがみやぎ三世代プログラミング協議会です!

全体の代表となるのが一般社団法人コード・フォー・ジャパン。地域の課題をITをはじめとしたテクノロジーで解決するための団体です。

テキストやカリキュラム作成を行うのが株式会社テセラクト。シニアプログラミングネットワーク代表である小泉勝志郎が社長を勤める会社です。

今回のコンセプトであるアートを作成するのが、一般社団法人アート・インクルージョンのアーティストの皆さん。今回は2ヶ所で講座を行うのですが、その一つの会場でもあります。

2ヶ所の講座のうちもう一つを行うのが東北高校。希望する生徒の皆さんにも受講していただきます。そして、今回のメンターは多くが東北高校の先生のみなさんなのです!

宮城大学須栗研究室は大学の学生さんたちへのメンター募集告知等で。宮城大学からもメンターが出ています。

シニアプログラミングネットワークは本事業のもう一つの要素である多世代交流と、シニアからの使い勝手レビューを。

東北デベロッパーズコミュニティは東北でも有数の会員数を誇るITコミュニティです。今回はメンターの募集の役割です。

また、みやぎ三世代プログラミング協議会は自治体も構成団体に入っています。

仙台市には市が主催のイベントでの告知や受講生・メンターの募集をしていただいています。

そして、宮城県教育委員会。今回の三世代プログラミング講座は宮城県で現在企画中の生涯学習プラットフォームのプロタイプ事業となるものなのです。そのため、宮城県の生涯学習課に企画以前の段階から様々なアドバイスをいただき、今回の事業を行なっております。メンター募集時も関係者へ告知していただきました。

このように多くの団体が参加するみやぎ三世代プログラミング協議会。

世代を超えてプログラミングの楽しさを伝えていけるようになればと考えております。

現在は2019年度の活動に区切りがついたところ。これからこのシニアプログラミングネットワークのサイトに活動の振り返りを掲載して行きます!